強くあろうとした学生時代
私は幼い頃から忍耐力が強く、物事をやり遂げる突破力もあると自分では思っていた。ところが学生時代、原因不明のめまいや失神を繰り返し経験していた。本稿では、その体験を通じて出会った一冊の本と、そこから学んだ「解離」という現象について綴る。
私は幼い頃から忍耐力が強いほうだった。何かをやり遂げる突破力もあった。そのため、学生時代を通じて学級委員長や生徒会長といった役割を任されることが多かった。自分自身をひそかに誇らしく思い、「自分は強い人間だ」と信じていた。
Title : Do Hard Things - Why We Get
Resilience Wrong and the Surprising Science of Real Toughness-
Author: Magness, Steve
目の前が白く霞んだ、あの日の記憶
しかし学生時代、私は時折、目の前が白く霞むような症状に見舞われることがあった。高校生の頃にはこの症状によって倒れ、救急搬送されたこともある。当時、医師から症状について説明を受けたが、正確な病名は覚えていない。ただ、原因はストレスによるものだったと記憶している。
勉強と学校生活さえこなせばよかったはずのあの年齢で、なぜあれほどのストレスを抱えていたのだろうか。今でも正確な原因はわからない。ただ、当時の私は本来内向的な性格でありながら、自分自身を成長させるために学級委員長や生徒会長といった役割をあえて引き受けていたことが、一因だったのではないかと思う(もっとも、このストレスは数年をかけて私自身を大きく変えるきっかけにもなった。個人的には、こうした経験の積み重ねが今の私を形づくったと感じている)。
一冊の本が教えてくれた「解離」という現象
この本には、私が経験した「目の前が白く霞む」症状について説明した箇所があった。47ページには、次のような記述がある。
……実のところ、軍隊において極限の苦痛をいかに克服する術を鍛えているのか、詳しく検証されてこなかった。旧来のやり方で強靭さを養うということは、基礎理論から教えるべきだという事実を見過ごしたまま、とにかく人を深い水に突き落としてみるようなものである。極度のストレス下に置かれると、人は正常に機能できなくなることがある。このとき、認知機能の低下、記憶障害、意思決定能力の損傷などが現れる。……解離とは、まるで意識が「脱出ボタン」を押したかのように、現在の経験から切り離される現象である。……
(47ページ, Korean Version)
48ページにも、続けて次のように説明されている。
実戦経験の豊富な兵士のうち65パーセントが、「何が起きたのか覚えていないことがある」と回答した。インタビューを受けた96人のうち、2人を除く94人が「周囲の世界が霧のように白く霞んで見えたことがある」と回答した。
(48ページ, Korean Version)
弱さではなく、知らなかっただけ――ストレスと向き合う知恵を分かち合うために
私が経験したストレスを解決する方法について、当時は誰の助けも得られなかった。そのような症状が、専門的な助けや心理教育プログラムを通じて解決し得る問題だということすら、当時はまったく知らなかった。だからこそ、あれほどのストレスを一人で抱え込み、倒れてしまったのだと思う。
過去の私は、思っていたほど強くはなかった。忍耐力はあったが、ストレスにどう対処すればよいかを知らなかっただけである。しかし今なお、韓国にはこうしたストレスへの対処法やヒントを教えてくれる場が十分にあるとは言えないと感じている。私たちのスタディオン(学習会)のメンバー同士で、それぞれのストレス解消法を分かち合うことができれば、きっと意味のあることだと思う。
