相手方の別事件の資料を証拠として採用させる:成功のための重要ポイント

本事件における実際の争点

最近、相手方が別の訴訟で提出した金融取引情報等を、自らが代理する他の事件の証として無用した弁護士について、大法院が象とならない旨の判を示した。本稿では、この事案の際の点と務上の背景を整理した上で、該判が訴訟事者間での情報濫用という、よりい文脈へと張適用される場合の懸念についても討する。

最近、法曹新聞の報道を通じて、民事訴訟の過程で取得した金融取引情報や個人情報を、自らが代理する他の訴訟の証拠として提出した弁護士について、大法院が処罰することはできないとの趣旨で判断したとのニュースに接した。防御権行使に必要な範囲であったことが、その理由であった。

報道された事案の概要は次のとおりである。弁護士A氏は、賃金及び退職金請求訴訟において被告らを代理していた際、裁判部を通じて取得した原告らの金融取引内訳及び所得金額証明資料を、争点が同一の別の民事事件に証拠として提出した。第一審及び控訴審はこれを金融実名法及び個人情報保護法違反と見て有罪と判断したが、大法院はこのような行為が構成要件には該当するとしても、社会常規に反しない行為に該当し違法性が阻却される余地が十分にあるとして、事件を破棄差戻しした。

この判決に接して、いくつかの考えが浮かんだので、整理してみたい。

まず指摘しておきたいのは、本事件における実際の争点である。一見すると、弁護士が自らの代理する依頼人の資料をA事件とB事件に重複して提出したものと誤解されがちであるが、実際にはそうではない。正確には、自らが代理する依頼人の相手方であるXA事件で提出した資料を、その代理人がXの代理人ではないにもかかわらず、Xの同意を得ないままB事件にそのまま提出した事案として理解するのがより正確である。すなわち、自己の依頼人の情報を活用したのではなく、相手方当事者の情報を相手方の同意なく他の事件に転用したことが、本事件の本質である。



文書送付嘱託申立てと実務の現実

このような状況は、筆者自身が実務を行う中で直接目にしたことのある類型でもある。他の事件で相手方が提出した資料を取得しようとする際、筆者は常に文書送付嘱託申立てという正式な手続を利用してきた。しかし、このような手続を経ない弁護士も少なからず存在するようである。

その理由を推測すると、おおよそ三つに集約できよう。第一に、文書送付嘱託申立ては裁判部の裁量により却下される可能性があるという点である。証拠採択に積極的な裁判部がある一方で、そうでない裁判部も存在するためである。第二に、正式な手続を経るには相当な時間を要するという現実的な理由がある。第三に、やや煩わしいという認識も働いているように思われる。こうした弁護士らの考え方を再構成してみると、代理する当事者が異なっていても相手方当事者が同一であれば、その事件も本事件も本質的には変わらず、どのみち他の事件で行った主張を本事件でも繰り返すことになるのではないかという、実務上の便宜の論理が根底にあるように思われる。


大法院判断に対する評価

今回の大法院の判断に対する筆者の評価は、おおむね肯定的である。実務上、これと類似した方法で資料を活用してきた弁護士が相当数存在するものと推測されるが、もし本事件で有罪が確定していたならば、類似の行為を行ってきた多数の弁護士が連鎖的に刑事処罰の危険にさらされる可能性があった。訴訟当事者本人ではなく相手方の側から問題が提起される場合には、こうした危険はより現実化し得たであろう。この点からすれば、結果的に今回の大法院の判断は、弁護士の訴訟遂行実務に即した合理的な結論であると評価することができる。


残された懸念

ただし、懸念される点もある。今回の判断が、弁護士の訴訟遂行という文脈を離れ、訴訟当事者間で濫用される可能性があるという点である。弁護士であれば職業上の注意義務に従って慎重を期するであろうが、訴訟当事者本人が直接相手方に対して第三者に関する資料の提出を要求する事例が実際に存在する。

筆者が扱った事件の中にも、A事件の当事者Bが相手方Cに対し、第三者であるDに関する資料の提出を要求した事例があった。本来であれば、Dを相手に正式な手続を通じて資料提出を求めるべきであるが、Dが訴訟当事者ではないため直接要求すれば拒否される可能性が高いことから、訴訟の相手方であるCを通じて迂回的に資料を取得しようとするものである。Cに弁護士が選任されていれば、こうした要求を拒絶することもできようが、韓国では少額事件の場合、弁護士選任が必須ではないため、少額事件の当事者が特段の問題意識を持たずにこうした要求に応じて資料を提出してしまう場合が生じ得る。このようにして取得された資料が、Dを相手とする別途の訴訟提起の根拠として活用されるならば、Dとしては予期せぬ状況の中で訴訟に対応するため代理人を選任せざるを得ない立場に置かれることになりかねない。


結びに

結局、今回の大法院判決は、弁護士の正当な訴訟遂行の範囲を明確化したという点では意義があるが、その法理が訴訟当事者間の情報転用というより広い文脈に拡張して適用される場合には、個人情報保護というもう一つの価値と衝突する余地があるという点にも、あわせて留意する必要があると考える。

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